間取りを考えるとき、「家事動線をよくしたい」と思っても、具体的にどう作ればいいか分からなくて止まりますよね。
家事動線は、住んでから毎日効いてきます。ここをケチると、一生ぶん「面倒くさい」がついて回ります。
あいみつうちは洗濯動線で失敗して、今でも毎日2階まで往復してます。
あいみつです。地方の郊外に2022年、4,200万円で家を建てた35歳の会社員です。
相見積もりをサボって350万円損した僕が、家事動線の作り方と失敗例を、悩んだ5人の本音と一緒にまとめます。
同じ家事でも、動線を考えて建てた人はラクに回し、後回しにした人は一生ぶん往復し続けます。その差は、図面の段階でほぼ決まります。
\最初に結論/
「みんなの住宅失敗談」運営者。ハウスメーカーに言われるまま契約して、350万円もぼったくられた経験あり。
同じ後悔をする人を減らしたくて(本当はボッタクリ業者にムカつきすぎて)全国の住宅の失敗談を集めて発信しています。合言葉は「家を買うときは必ず相見積もりを取れ」。
家事動線とは?間取りで重視される理由


家事動線とは、料理・洗濯・掃除といった家事をするときの、人の動きの道すじのことです。この道が短いほど、毎日の家事がラクになります。
とくに効くのが洗濯です。「洗う→干す→たたむ→しまう」が家じゅうに散らばっていると、1日に何度も往復することになります。動線の悪さは、住んでから毎日ボディブローのように効いてきます。
間取りの打ち合わせでは、広さやデザインに目が行きがちです。でも、家事をするのは自分です。動線こそ、いちばん時間をかけて考える価値があります。
家事動線が良い間取りの作り方|5つのポイント


家事動線をよくするコツは、難しくありません。次の5つを意識するだけで、暮らしやすさが大きく変わります。
一つずつ見ていきましょう。
洗濯は「洗う・干す・しまう」を近くに
家事動線でいちばん効くのが洗濯です。洗濯機・干す場所・しまう場所を、できるだけ同じフロアの近い位置にまとめます。
最近はランドリールームやファミリークローゼットを近づける間取りが人気です。洗濯動線が一直線になるだけで、毎日の負担が半分になります。ここは最優先で考えてください。
キッチンから水回りへ回れる回遊動線
料理をしながら洗濯機を回したり、お風呂の準備をしたり。家事は同時並行が多いので、キッチンと洗面・浴室が近いと一気にラクになります。
キッチンを中心に、ぐるっと回れる回遊動線にすると、行き止まりがなくなります。ただし回遊にすると廊下が増えて部屋が狭くなることもあるので、広さとのバランスは要注意です。
玄関からパントリーへの買い物動線
重い買い物袋を持って、玄関からキッチンまで遠いと地味につらいです。玄関の近くにパントリーや収納があると、買ってきたものをサッと置けます。
玄関→パントリー→キッチンが一直線だと、毎日の買い物がぐっとラクになります。ベビーカーや子どもの送り迎えがある家庭ほど、ここが効いてきます。



地味だけど、毎日のことだから「ちょっと遠い」が積み重なるんですよね。
家族の身支度がぶつからない朝動線
朝は家じゅうが渋滞します。洗面所で歯みがき・身支度がかぶると、毎朝プチストレスです。
洗面台を2ボウルにする、トイレと洗面を分ける、といった工夫で渋滞が減ります。家族の人数と朝の動きを思い浮かべて、混む場所をずらしておきましょう。
ゴミ・掃除の動きも忘れない
意外と忘れがちなのが、ゴミと掃除の動線です。ゴミの一時置き場や、勝手口からゴミ出しできる動線があると便利です。
掃除機やルンバの基地、コンセントの位置も合わせて考えます。「片づけ・掃除のしやすさ」も立派な家事動線です。
家事動線でやりがちな間取りの失敗5つ


逆に、よくある失敗も知っておきましょう。先に避けるべき穴を知っておくと、同じ後悔をせずにすみます。
- 洗濯機が1階・干すのが2階
- 見た目優先で動線が遠回り
- 回遊動線にしすぎて部屋が狭い
- 収納が動線上になく散らかる
- 今だけで将来の家事を考えてない
特に多いのが、1つ目の「洗濯機は1階・干すのは2階」です。図面だと気づきにくいですが、住むと毎日の階段往復で効いてきます。
失敗を避けるコツは、図面の段階で自分が家事をしている姿を、頭の中で歩いてみることです。朝起きてから寝るまで、動きをなぞると穴が見えます。
家事動線の間取りで後悔した5人の本音


実際に家事動線で後悔した・うまくいった5人に、本音を聞きました。失敗の中身も気づきも、人それぞれです。※プライバシーに配慮し一部を再構成しています。
洗濯の階段往復が地獄:34歳・女性
うち、洗濯機は1階の脱衣所で、干すのは2階のベランダなんです。打ち合わせのときは、なんとも思わなかったんですよ。間取り全体のバランスのほうが気になってて。
住んで分かりました。濡れた洗濯物って、すごく重いんです。それを抱えて毎日階段を上がる。
子どもが「ママ来て」と呼ぶのと洗濯が重なると、もうパニックです。乾いたらまた下ろして、たたんで、各部屋に配る。1日に何往復してるんだろう、って。
営業さんも「よくある間取りですよ」って言ってたし、こんなもんかと。でも、よくある=自分に合うじゃないんですよね。今いちばん後悔してるのが、ここです。
回遊動線が正解だった:39歳・男性
共働きで、とにかく家事を時短したくて。設計士さんに「キッチンの周りをぐるっと回れるようにしたい」とお願いしたんです。雑誌で見た回遊動線に憧れてて。
これが、思った以上に良くて。料理しながら洗濯機回して、その足で洗面所に行って、というのが行き止まりなくスッとできる。妻と二人で家事してても、動線がぶつからないんですよ。朝の混雑がほぼないです。



回遊、ハマる家庭にはほんと効きます。
欠点を言えば、廊下ぶんちょっと面積を食ったかな、とは思います。そのぶん部屋が少し狭い。でも、毎日のラクさを取ったので後悔はないです。人によるとは思いますけどね。
パントリーの位置で大失敗:43歳・女性
パントリーは作ったんです。収納はたっぷりほしかったので。ただ、置いた場所が悪くて。キッチンの奥のほう、玄関からは一番遠い角にしちゃったんですよね。
買い物から帰ってくると、重い袋を持って家の端から端まで歩くことになって。なんでここにしたんだろう、って毎回思います。収納の「広さ」ばっかり考えて、「どこに置くか」を考えてなかったんです。
収納って、量より場所なんだなと、住んでから痛感しました。広けりゃいいってもんじゃない。次があるなら、玄関のすぐ横にします。ぜったい。
朝の洗面渋滞を見落とした:36歳・男性
家族4人で、洗面台はひとつ。打ち合わせのときは「まあ足りるだろう」と思ってたんです。子どももまだ小さかったし。
子どもが大きくなったら、朝の洗面所が大渋滞で。歯みがきしたい、顔洗いたいが全員かぶる。トイレも洗面の中にあるタイプにしちゃったから、誰かが入ると洗面が使えない。これは完全に読みが甘かったです。
動線って、今の家族だけじゃなくて、10年後の家族で考えないとダメなんですね。子どもは育つのに、建てる時の頭は「今」しかなくて。難しいなあ、と思います。
2社目の提案で気づいた:41歳・男性
最初の会社の間取りで、ほぼ決めかけてたんです。動線も、まあこんなもんかなと。素人なので、出された図面が良いか悪いかも正直分からなくて。
念のため別の会社にも同じ要望でプランを頼んだら、家事動線の作り方が全然違ったんですよ。2社目は、洗面とランドリーとクローゼットを一直線にまとめてくれてて。「あ、こうすればよかったのか」と。1社目の図面だと、その発想がなかったんです。
結局、2社目の動線アイデアを取り入れて、1社目と交渉しました。何社か見ないと、自分の間取りが良いのか悪いのかすら分からない。これ、間取りでいちばん大事なことかもしれません。
家事動線は複数社のプランを比べて固める


ここまで作り方と失敗例を見てきましたが、最後の体験談にもあったように、家事動線は自分たちだけで正解にたどり着くのが難しい部分です。
同じ「家事をラクにしたい」という要望でも、会社によって出してくる動線のアイデアは驚くほど違います。1社の図面だけだと、それが良いのか悪いのか判断できません。
だからこそ、同じ要望を複数社に渡して、何パターンも動線を描いてもらうのがおすすめです。比べることで「この動線、いいな」が見えてきます。間取り全体の決め方は、注文住宅の間取りの決め方5ステップでも詳しく解説しています。
1社ずつ回るのが大変なら、持ち家計画のような一括請求サービスで、エリアと要望を一度入力すれば複数社のカタログやプランをまとめて取り寄せられます。電話が苦手なら備考に「連絡はメールで」と書いておくと安心です。



家事動線こそ、比べて選ぶのが正解です。
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家事動線の間取りに関するよくある質問


- 家事動線で一番大事なのはどこですか?
-
洗濯動線です。「洗う・干す・しまう」を同じフロアの近い位置にまとめると、毎日の負担が大きく減ります。まずここを最優先で考え、次にキッチン回りの回遊動線を整えるのがおすすめです。
- 家事動線と生活動線はどう違いますか?
-
家事動線は家事のための動き、生活動線は家族が普段生活する動きです。両方が交わると渋滞します。毎日くり返す家事動線を優先し、来客動線などは最後に調整すると、まとまりやすいです。
- 回遊動線は本当に必要ですか?
-
必須ではありません。家事をぐるっと回れて便利ですが、廊下が増えて部屋が狭くなることもあります。共働きで同時に家事をする家庭には効果的なので、暮らし方とのバランスで決めましょう。
- 洗濯動線で後悔しないコツはありますか?
-
洗濯機・干す場所・しまう場所を同じフロアにまとめるのが鉄則です。1階で洗って2階で干す間取りは、毎日の階段往復で後悔しがちです。ランドリールームやファミリークローゼットを近づけると快適です。
- パントリーはどこに作るのがいいですか?
-
玄関とキッチンの間に置くと、重い買い物をスムーズに運べます。収納は「広さ」より「場所」が大事です。買い物から片づけまでの動きを想像して、最短になる位置を選びましょう。
- 朝の洗面所の渋滞はどう防げますか?
-
洗面台を2ボウルにする、トイレと洗面を分けるといった工夫が有効です。家族が増えたり子どもが育ったりすると朝は混みます。今だけでなく10年後の人数を想定して計画しましょう。
- 家事動線の良し悪しは図面で分かりますか?
-
図面の段階で、自分が家事をしている姿を頭の中で歩いてみると穴が見えます。朝起きてから寝るまでの動きをなぞるのが効果的です。1社の図面だけで判断せず、複数案を比べると分かりやすいです。
- 家事動線を重視すると間取りは狭くなりますか?
-
回遊動線などを増やすと廊下ぶん面積を使い、部屋が狭くなることがあります。動線の良さと部屋の広さはトレードオフです。優先順位を決め、毎日効く家事動線を優先するのがおすすめです。
- 共働きの場合、特に意識すべき動線はありますか?
-
洗濯を「干さない」発想も有効です。乾燥機やランドリールームで干す手間を省くと、共働きの家事が大きくラクになります。あわせて二人で同時に動いてもぶつからない回遊動線がおすすめです。
- 家事動線のいい間取りは何社くらい見て決めるべきですか?
-
1社のプランだけで決めず、複数社に同じ要望で描いてもらって比べるのがおすすめです。会社ごとに動線の工夫が違い、思いつかなかったアイデアが見つかります。いいとこ取りで固めましょう。
まとめ|家事動線は「洗濯」と「複数案の比較」で決まる


家事動線は、住んでから毎日効いてくる、間取りでいちばん大事な部分のひとつです。とくに洗濯動線を短くまとめるのが、後悔しない最大のコツです。
あらためて、この記事の内容をまとめます。
- 家事動線は毎日の暮らしやすさを左右する
- 洗濯の「洗う・干す・しまう」を近くにまとめる
- 収納は「広さ」より「場所」で考える
- 図面で家事をする姿を歩いて確かめる
- 複数社の動線案を比べて固める
家は人生でいちばん大きな買い物です。家事動線の良し悪しは、これから何十年も毎日の自分の時間に効いてきます。
迷ったら、まず同じ要望を複数社に渡して、家事動線の案を比べてみるところから始めてください。比べることで、自分たちにぴったりの動線が見つかります。
あなたの毎日が、少しでもラクになる間取りになることを願っています。
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